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理事長挨拶

理事長挨拶

 恩送り ~藤棚に寄せて~   

 

 

 

57日、突然の訃報、Fさん、享年95歳。

 

Fさんとゆいまぁるの出会いは15年前に遡る。

以前の本町事務所近くにお住まいのFさんが、何の関りもないゆいまぁるに関心を抱き、あちこちに置いた広報誌「ゆいまぁる」を手に事務所の扉をそっと開けて…そこからのご縁。

その広報誌を見ると、ケアマネ部門管理者・米山(当時)の「利用者の人権を守り幸福を追求すること」と題する一文が目に飛び込んでくる。

「今は元気ですが、これからのことを考え、色々勉強したいので」と入会を希望され、翌年には「ボランティアを」とデイに参加。同年代のご利用者の話相手や認知症の方へのさり気ない見守り、時には少女のような笑顔で楽しんでいらした姿が忘れられない。

おひとり暮らしの不安や孤独を地域の様々な活動で折り合いをつけながら、ご自身の老いに向き合っておられた。

ある日、外で転んで手に怪我をされたFさんの腕をグイと掴み、洗面台の流水で砂利を流した。相当な痛さだったはずだが、ぐっとこらえて声を出さない、自制の人だった。

信頼関係が深まる中、多額の匿名寄付を申し出てくださった時は驚いたが、その後も、それまでと全く変わりない、一会員、ボランティアの立場で支え続けてくださった。

この高額寄付受入れを機に、「ゆいまぁる基金運営規則」を定め専用口座で管理し、夢実現の背中を押していただいた。2009年、「ゆいまぁるはちまん」開設時の看板やテラス工事、2010年は2.4.5階に分散していた本町事務所を1階に移すことが出来た。さらに2016年には待望の新南沢拠点開設を叶えることができ、今のゆいまぁるがある。

Fさんだけでなく、設立以来、陰に陽に力になってくださった方は数え切れず、本当に大勢の人に支えられた。

何の見返りも求めず、支えていただいたことを忘れないように、「ゆいまぁる南沢」開設後、基金を募り藤棚を作った。一人ひとりに恩返しは叶わないが、していただいたことを他の誰かに渡していく、「恩送り」、を忘れないように。

小さな花が集まって美しい房になる藤の花を見て、お世話になったり、お世話させていただいた一人ひとりに思いをはせ、自分も次世代を支えていく志を新たにする、そんな藤の季節を毎年迎えたい。 

 

理事長 八幡茂子

 

 

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